灯台社 / 高梨みなも
夜明けまでの三十分
会話がほとんどないまま三十分ぶんの時間だけが進む。説明を削りきった構成が効いていて、読後に静かなものが残る一冊。
- 公開
- ページ数
- 42P
- 価格
- 880円
Endorphin87
作画8
線・構図・仕上げ
構成9
話運びと読後感
情動9
感情の揺さぶられ方
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どんな話か
タイトルどおり、夜明けまでの三十分だけを描いた話。時間が飛ばない。ページをめくるたびに実時間が進んでいく感覚があって、その一致が読み心地をつくっている。
説明台詞がほとんどない。二人の関係も、そこに至るまでの経緯も、背景の小物と表情だけで処理されている。読み手に委ねる量が多いぶん、うまくハマると強い。
良かったところ
間の取り方がうまい。 見開きで一度完全に止まる場面が二箇所あって、そこで呼吸が変わる。コマを詰めない判断ができる作家だと思う。
線は細めで、トーンも control された使い方。派手さはないが、この話には合っている。
気になったところ
前半、状況がつかめないまま進む区間がやや長い。二度目に読むと伏線として機能しているのが分かるが、一度目は少し置いていかれる。
どんな人に向くか
読後に何か残るものを求めている人。逆に、テンポよく進んでほしい人には合わない。